かんぼつの雑記帳

日々考えたこと、感じたことを気ままに投稿しています。更新は不定期ですがほぼ月一。詳しくはトップの記事をお読みください。

哲学

規定と反省ーー作品を論じるということあるいは考えるということ

0, とあるところで自分の研究について発表する機会があって、人に批判された。その批判の内容は、作品について語る際、それに用いる枠組みと作品との対応関係がちゃんととれていない、というものである。つまり簡単にいえば、たんなる雑な当てはめだというこ…

コミュニケーションの哲学② ーー敵対と友好

コミュ障の屈託です。なおナンバリングしてますが続き物ではありません。 ☆ 前々から疑問に思っていたことがある。たとえば、よくある失恋の代表例として「優しい人どまり」というものがあるが、あの例は僕の疑問にとって非常に示唆的な気がする。なぜ優しい…

コミュニケーションの哲学①――議論と雑談

コミュ障の屈託です。なおナンバリングしてますが続き物ではありません。 ☆ 以前、僕は会話の持続について文章を書き、noteで公開したことがある。本記事は、ようするに、その過去の文章を一部直して転載したものである。この転載を行った理由は、別にもう一…

笑いについて

0, 先日、M-1グランプリ(お笑い芸人たちがトーナメント方式で漫才の出来を競う番組)を見ていて、ふと気がついたことがあった。それは観客たちの笑い声が生じるタイミングに関することで、よく観察(聴察?)してみると、ほとんどの場合彼らはボケの冒頭ないし…

アニメ『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』の物語構造について

※注意…全面的なネタバレを含みます。 0, 先日、友人から唐突にLINEが来て、母校(大学)の文化祭に行かないか、と誘われた。われわれが卒業した大学は美術系の大学だけあって、その文化祭にはなかなか見応えのあるものがたくさんある。とはいえ、既に四年間も…

東浩紀『ゲンロン0 観光客の哲学』における憐れみと観光客の道徳性について

「憐れみ」とは何か? 『ゲンロン0』を読んで - うなぎのブログ ↑ この記事に触発されてなんとなく僕も『ゲンロン0』についての個人的な見解の一部を書いてみようと思いました。たぶん僕の読み方の方はありきたりなものになると思うのですが、対照していただ…