ちょっと前まで、僕は飲食店でアルバイトをしていた。それなりに長い期間やっていて、そのあいだに店長も2度ほど代わった。 どの店長も全然違うタイプの人で、同じ店長といっても、やはり職種や役職で十把一絡げに括れはしないもんだなと、そう思った記憶が…
フロイトの有名な言葉に「倒錯は神経症の陰画である」というものがある。最近僕はなんとなくその言葉が気になり始めている。 一般的に倒錯というと色んなものがあるが、基本的にフロイトのいう倒錯には二つの特徴があるように思う(最近フロイトのテクストを…
0,はじめに 1,三日月・オーガスはなぜ魅力的なのか① 2,三日月・オーガスはなぜ魅力的なのか②−−痛快さ 3,三日月・オーガスはなぜ魅力的なのか③−−ガエリオへの怒りから 4,三日月・オーガスはなぜ魅力的なのか④−−ミカのリアル 5,おわりに 0,はじめに 先日「機動…
去年の末に書いたオタ活まとめの第二弾です。とはいえ、前回は一年単位で鑑賞した作品を振り返るということを試みたのですが、この区切り方だと年のはじめのころに見たものほど展開を忘れていたり思いが薄れていたりであんまり語れないという問題が発生した…
『Fate/Grand Order』というゲームがある。かの有名なFateシリーズのうちの一作で、幾万とあるスマートフォン向けアプリゲームのなかでもかなりの人気タイトルとして知られているものである。その最大の特徴はなんといっても壮大なシナリオで、その執筆陣に…
このまえ、友人と『聖剣使いの禁呪詠唱』という、一部でネタ扱いされている? アニメを見る機会があった。禁呪詠唱は、メタフィジカルと呼ばれる怪物から人類を守るセイバーの戦いを描いたラノベ原作アニメで、このセイバーというのは、前世の記憶と(メタフ…
実は幼い頃からスピッツを聴いていて、すごい影響を受けているのですが、いままでそのことについて考えたことも語ったこともなかったなと思い、今回語ってみることにしました。基本的には思いついた順に好きな曲を20曲。おしながきは以下のようになっており…
こんにちは。 かんぼつです。 今回は声優について語ろうかなと思います。 べつだんあんまり詳しいわけでもないし、声優情報誌とか読んだりしているわけでもないのですが、とはいえアニオタを長年やってくると、好きな声優もそこそこできてくるもの。そんなわ…
0,はじめに 以前、ある記事で、僕はなにかを好きでいるためには努力をする必要があるといった。そしてその努力の具体的な内容として、好きを言語化するための作業や、コンテンツにかかっている文脈を追う作業の必要性について書いた。 この記事は11月に書…
はじめに 文系あるあるから考える 転移 父との関係あるいは考えるということの難しさ 参考文献 はじめに あけましておめでとうございます。といっても、もう年明けから半月以上経ってるので新年感は皆無ですが。 それで新年一発目の記事では、ものを考えるっ…
はじめまして。 当ブログ管理人のかんぼつといいます。 『かんぼつの雑記帳』へようこそ。 ここでは、はじめてこのブログをご覧になった方に向けて、このブログの読み方を案内しておきたいと思います。 ここには、おもに二種類の記事があります。 ひとつは、…
友人に影響を受けて今年見た・読んだ作品の総括などすることにしました。いや、やっぱこういう言語化・歴史化作業大事だよね、ということで…。 ◯2018年アニメ 冬クール ヴァイオレット・エヴァーガーデン 学園ベビーシッターズ ダーリン・イン・ザ・フランキ…
『SSSS.グリッドマン』のアカネと六花があまりに尊かったので考察記事を書きました。最終話が意味不明だった方はとりあえず僕の話を聞いてくれ。「はじめに」は面倒なら飛ばしても大丈夫です。 はじめに 1,そもそもアカネはどのような問題を抱えていたのか…
一時期、物語論の研究で、ひたすら脚本のハウツー本とか小説創作論とかシナリオハウツー本とかを図書館で渉猟していたことがあった。そんな時期に見つけた文献の一つに感情で書くなんたらとかいうものがあって、これはざっくりいえば、三幕構成とか起承転結…
最近、ふと思い立って『プラダを着た悪魔』のDVDをレンタルショップで借りたのだが、見るやいなや、その内容にちょっとびっくりさせられてしまった。ネタバレを極力避けてその内容というのを掻い摘んで説明すると、まず本作はメリル・ストリープ演じるミラン…
大昔に『化物語』を読んだとき、強烈に印象に残ったことがある。それは八九寺真宵の「好きなものを好きでいるために努力することは不純なことではなく大事なことなんだ」という旨のセリフだ。 一方には、ほんとうに好きならば、それを好きでいるために努力す…
とくに突っ込んだ話はしません。きわめて私的な話になっています。 ☆ 誰にでも変わった趣味嗜好のひとつやふたつはあるものだ。もちろん、僕にも例外なくそんな趣味嗜好が存在する。 それに最初に気づいたのは、大学生の頃だったと思う。僕はある日、『下ネ…
僕ぐらいの世代の人間には珍しくないのだろうが、僕は雑誌に興味を持ったことがなかった。ジャンプ漫画は単行本派で、本誌をコンビニで立ち読みしたり買って読んだりすることもない。サブカルチャー・思想・文学・読書文化など、僕が好きそうな分野の専門誌…
最近ぼんやりと二つの偶然の違いについて考えている。 一方で、三島由紀夫やスピノザがいうように、世界はくまなく必然的な因果法則から成っているため、偶然とは単に人間の認識の不十分さによる錯覚にすぎない(ほんとうは全て必然だ)、というようなときの偶…
人間とそれ以外の動物を区分けしたり、人間性のある(あるいは本来的な)人間とそうでない人間を区別するときに、反省の有無を持ち出す論法は、様々な分野で見られる。つまり、自分を意識する存在こそが人間であり、そうでないものは自分を意識しない。こうい…
本エッセイは、はてなブログポンコツ - ゔぁみのじゆうちょうに触発され、書かれたものである。ここでは、ポンコツ萌えの当事者として、いわば患者自身の手からなる症例報告とでもいうべきものをおこない、それと同時に、来たるべきポンコツ萌え論のための論…
最近ぜんぜんブログを更新していなかった気がしたので、定期的に更新する義務もないのだけれども、このまま書かないと永遠に書かない気がしてそれはちょっと自分にとって損失だなという気がしたので、何かを書くことにした。こういう経緯があってなかば書く…
1, 三島由紀夫は認識と行動という二元論を終生唱えていた。そしてそれはそれ自身彼の葛藤の表現でもあった。この葛藤というのは、簡単にいえば、なにかを意識することと、それを生きているということのあいだにある、埋めがたいズレに苦しむことである。ひと…
昔書いて途中でやめた原稿に自分語りをくわえたエッセイになります。 ☆ アイデンティティという言葉はよく人口に膾炙した言葉ですが、そのルーツを知っている人は意外と少ないのではないかと思います。ふつうに使われている言葉ほど、そういう傾向がある気が…
0, とあるところで自分の研究について発表する機会があって、人に批判された。その批判の内容は、作品について語る際、それに用いる枠組みと作品との対応関係がちゃんととれていない、というものである。つまり簡単にいえば、たんなる雑な当てはめだというこ…
エッセイです。 ----------目次0,はじめに1,二つの感情移入2,感情移入の限界3,背景と課題---------- 0,はじめに ここでは、物語論の研究の一環として、感情移入について考えてきたことを、基礎的な理論として、短く、簡潔に記すこと目的とする。したがって、…
最近知能の著しい低下を感じます。エッセイです。 ☆ 最近、ア○ゾンプライムビデオ(なぜ伏字にしたのかはわからない)のせいでアニメ中毒になりつつある。最近見たものを列挙すれば、そのなかで今放映してるアニメを除いても、『Re:ゼロから始める異世界生活』…
コミュ障の屈託です。なおナンバリングしてますが続き物ではありません。 ☆ 前々から疑問に思っていたことがある。たとえば、よくある失恋の代表例として「優しい人どまり」というものがあるが、あの例は僕の疑問にとって非常に示唆的な気がする。なぜ優しい…
コミュ障の屈託です。なおナンバリングしてますが続き物ではありません。 ☆ 以前、僕は会話の持続について文章を書き、noteで公開したことがある。本記事は、ようするに、その過去の文章を一部直して転載したものである。この転載を行った理由は、別にもう一…
エッセイです。 ☆ 僕は長い間ひとつのアルバイトを続けている。飲食店の厨房業務である。入りたての頃は物覚えが悪く、先輩にどやされたこともよくあった。しかし今は職場のなかでもかなりのベテランで、当然、平均以上には仕事ができる。 しかし、僕は新人…